理系新入社員にオススメの社会生活で役立つ書籍7冊

就職・新生活

 この記事では、社会生活を送るうえで読むとためになる本を紹介します。社会に出て損をしないためには、社会のルールに関する基礎的な知識が必要です。しかし、社会に出てしまうと、これらの知識を体系的に教えてくれる人はいません。そのため、これらの知識をある程度、体系的に習得できるような書籍を今回の記事では紹介します。

 入社すると、研修などで「就業規則」や「健康保険組合」、「税金」に関する説明を受け、生活に関連するルールをおおまかに学びます。また様々な人から、生活の安定のために「生命保険」へ加入することを促されます。しかし、理系の大学で真面目に学問に励んできたとしても、これらに関する知識を得ることができません。そこで、この記事では、社会に出てから読んでおくとためになる書籍を7冊紹介します。

よくわかる労働法 第3版  (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)

よくわかる労働法[第3版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)

よくわかる労働法[第3版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)

  • 作者:小畑史子
  • 発売日: 2017/03/30
  • メディア: 単行本
 

 この本では、労働法に関する基本的な知識をおおまかに把握することができます。このため、会社や従業員に法的に守らなければいけないことを知ることができます。これによって会社生活をおこなう上で、従業員としてどういう権利を持っていて、どういう義務を負っているかを認識できるようになると思います。
 また、会社には就業規則や労働組合があると思います。これらの存在する目的や役割などを知ることができます。これによって、会社生活をよりスムーズに送ることができるようになると思います。

日本の税金 第3版

 この書籍を読むことで、税金の基本的な計算方法を把握することができます。給与を得るとそこから所得税や住民税を引かれます*1。サラリーマンであれば、所得税や住民税の計算方法を知らなくても生活することができます。しかし、収入から少なくない額が税金として徴収されるので、計算方法を知っていると少しは納得感が増すのではないかと思います。

生命保険とのつき合い方

 この本では民間の生命保険と公的な保険制度を説明し、ライフスタイルに合わせた形態の保険を紹介しています。会社に就職し、仕事を始めると生命保険*2への加入を勧められます。この際に、どのような保険を選ぶべきかを考える指針とすることができます。
 民間の生命保険は、公的な保険制度で足りない部分として契約するものです。このため、公的な保険制度の知識なくして生命保険の契約はできません。公的な保険制度についても、この書籍では紹介されており、民間の保険を余計に契約せずにすみます。


 この本では、特に紹介はされていませんが企業や労働組合によっては従業員が死亡した際の見舞い金が存在します。このため、死亡保険を契約する際には、これらの見舞金についても調べておくとよいと思います。

新版 会計学入門 第8版

 この書籍では、会計学の基礎を学べます。企業の究極的な目的は、利益を上げることです。このため、会社の経営の状態や体質を評価することが必要です。このときの評価に用いられるのが財務諸表です。会計学を学ぶことで財務諸表*3の目的や財務諸表がどのように構成されているかを知ることができます。


 また、メーカーであれば生産設備の投資をおこないます。これにかかった費用を、何年かにわたって計上するための方法である原価償却といいます。このようにメーカーで用いられる手法の知識も、会計学を学ぶことで仕入れることができます*4

経済学・入門 第3版

 経済学の初歩を学ぶことができる教科書です。経済学には大きく分けてマクロ経済学とミクロ経済学があります。この本では、そのどちらもを学ぶことができます。
 自然科学と比較すると経済学は、再現性の確認が難しく理論がどの程度有用なのかの判断が難しいように感じます。しかし、世の中の多くの人が、ある程度は経済学の考えを通して世の中を見ています。このため、世の中の流れを理解する枠組みとして、経済学を一度学んでおくことは有用ではないかと思われます。これは経営学でも同じなのではないかと思います。

TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)

 日本の人口は減少し、内需は縮小すると言われています。そのような背景のもと国内の企業は、企業の発展を果たすために、海外市場に進出することを目指しています。このために、企業は従業員に海外でも働けるように英語の能力を高めることを求めています。


 世の中には様々な、英語の学習法があります。しかし、いずれの方法でも、英単語を覚えることが必要となります。企業では、TOEICで従業員の英語力を把握していることが多いようです。この単語帳は、TOEIC向けに作成されています。この単語帳を覚えると、TOEICを受験する際に分からない単語はなくなります*5

大学4年間の経営学が10時間でざっと学べる

 最後に紹介するのは、経営学の超入門書です。経営学は、多くの人に思考の枠組みとして利用されているようです。そのため理論の信頼性が怪しいと思っても、経済学と同じですが、一旦、大まかに把握しておくとよいと思います。
 また、この本において技術経営論としてまとめられている項目は、製造業において用いられている概念です。このため、入社してから研修で学んだ内容の復習にもなると思います。逆に、技術経営論の概念を知ることで視点を広げることができると思います。

おわりに

 この記事では、7冊の本を紹介しました。いずれの書籍の提供する知識も、知っていて無駄になることはないと思います。もし紹介した書籍を見て、「書籍の価格が少し高い」、「他の本が気になる」というときは、「キーワード+新書」とAmazonや楽天で検索すればよい書籍が出てくると思います*6。そうすると、比較的安価で分かりやすい一般向けの書籍が見つけられます*7


 最後に今回の記事が、社会生活を送る上で役に立てば幸いです。

*1:所得税は、所得がある月から見込みで引かれます。見込みなので、年末調整が生じます。住民税は、所得があった翌年に確定した分が引かれます。

*2:医療保険、死亡保険、がん保険

*3:バランスシート、損益計算書キャッシュフロー計算書

*4:原価の構成の仕方も学ぶことができます。

*5:TOEICだけが英語力を測る指標ではありません。しかし、TOEICの得点を向上させるためにした学習は、少なくとも英語力の向上につながっているはずです。

*6:一般的に、新書の中でも岩波新書中公新書ちくま新書講談社現代新書は、しっかりした内容のものが多いです。

*7:近くに図書館があれば、気になる本を購入する前に一度借りると、金銭的な負担が少なくて済みます。

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